ビジョンチャンネル
カンケンのプロジェクトを紹介するチャンネル。
NYのごはん事情 5 2007年10月29日 10:00


最終回となってしまいました「NYごはん事情」、今回のテーマは、「自分のスタイル」です。
今回は正にアメリカらしいごはんのスタイル。
これはもったいない社会だったかつての日本に通じる部分がありますよ!

● 自分のスタイル
アメリカ、特にニューヨークだからなのかもしれないが、独自性というものを強く感じさせられた。人は個々に違って当然という感覚。日本人の私があまりにも右習え的感覚だからかもしれない。日本人は同じ価値観や意識になることで無駄を省き、互いに省力化しながら生活している。だからコミュニケーション行為が最低限に押さえられている。アメリカは価値観がぶつかり合い、それがエネルギーの源泉になっているように見える。

チップという習慣も独自性を尊重するためのシステムに見えた。旅のガイドブックにはタクシーは15%程度、レストランは20%程度などと書いてある。しかしそれは日本的な感覚なのではないか。チップこそは優れたコミュニケーションの道具なのだ。それを理解したのは、なるほどと思う場面に遭遇したからだ。

しばらく滞在した田舎街で、毎朝世話になったカフェのパンケーキが素晴らしく美味しかった。オーダーすると特大のパンケーキが3枚サーブされる。残念ながらヴォリュームがありすぎてとても食べきれない。毎日残りをドギーバックにしてもらっていた。しかし、それも2日3日と続くと困ってしまう。ところがアメリカの友人から一枚だけオーダーすればイイジャンと言われ、そうかと気がついた。メニューにはパンケーキは5ドルとなっている。1枚だけオーダーすると売上減、チップも売上歩合だったら少なくなってしまう。しかしながら、メニューに無いオーダーを、それも少量オーダーしたのだから、逆にチップをはずめばよいのだ。それでお互いハッピー。

日本人は相手に合わせてできるだけ迷惑をかけないように心がけるが、アメリカでは自分の意志の方が重要ということになっている。その代りチップを調整役に活用する。マンハッタンではホテルのベルボーイに荷物を運んでもらうたびに1ドル渡していた。NYを出る最後の日に空港までのタクシーを頼むと、イエローキャブではなくリンカーンコンチネンタルのリムジンを準備してくれた。5ドルばかり高くついたが、革張りの大型シートはとても気分がよかった。偶然か、ベルボーイのちょっとしたサービスだったのかは不明だ。

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写真左:特大のパンケーキ(1人毎3枚)
写真右:特大ピザ

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写真左:ワーナービルからコロンバスサークルを観る
写真右:舎町フェニシアの風景


                         【宮崎 一郎/取締役】



ごはんを食べるという、人間の自然な営みから生まれるコミュニケーションは、おいしいごはんを作りだすひとつのきっかけですね!そして、お互いを理解しようとする気配りがあるからこそ、ハッピーになれるのだと思いました。

さて、次回はカンケン毎年恒例の「収穫祭」をお届けします。
お楽しみに!

NYのごはん事情 4 2007年10月11日 16:42

お待たせ致しました!
第4回目となりました「NYごはん事情」、今回のテーマは、「郊外生活」です。
今回は生活の場所を大きく変えてのごはんの未来像を覗いてみましょう
空気の澄んだ朝ご飯はとってもきもちよさそうですよ!


● 郊外生活
マンハッタンから少し離れると素晴らしい自然に恵まれた街が点在する。ウィークエンドハウスなるものを購入するニューヨーカーが多いそうだが、週末は空気の良い郊外の森で静かに過ごそうということらしい。また、引退後の住家の準備を兼ねている場合もあるそうだ。私の出会った金融関係に従事しているニューヨーカーも引退まで5年だが、いちはやく家族でマンハッタンから離れて暮らし始め、自分だけが約1.5時間かけて通勤していると話していた。
マンハッタンの北側ハドソン郡は、ちょうど東京と軽井沢の関係に似ている。150kmも北上すると人里離れた森と渓谷の世界だ。アメリカ大陸開拓の初期エリアのため、ハドソン河沿いには戦場跡などの史跡や歴史的建造物が多い。ニューイングランド様式の綺麗な建築も多く清楚な美しさを感じさせてくれる。特に河の東側(大西洋側)は歴史的建造物が多く、ややスノッブな雰囲気を感じさせる。一方、西側はキャッツイキルの山々に近づくが、素朴でのんびりした田舎の雰囲気が漂う。

このようにハドソン河を挟んで東西の雰囲気が異なるが、郊外生活を目論むエリート達もそれぞれの好みで選択する。それだけに住み始めてからも自分の環境を守るのに一所懸命だと言う。私が訪れたのは西側のキャッツキル公園にあるウッドストックという街だが、携帯電話用アンテナの建設が住民反対で許可されず携帯電話が使えない。しかし最近起きた交通事故が教訓となり、近々アンテナが建造されるそうだ。

引退後は郊外生活をしようというニューヨーカーは多いが、それぞれ自分に合った街を選択することが第一の課題のようだ。それも機能的な課題ではなく、街のテイスト、空気感を大事にしている。住民意識、政治的傾向、保守的なのかリベラルなのか・・。それだけに、住民は土地や家を所有することだけではなく、街を維持しようとする意識が強い。

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写真左. 郊外邸宅
写真右. 無人野菜売り場

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写真左. 郊外の幹線道路
写真右. 誰も居ない風景

無人販売に並んでいる野菜はスーパーとは違ったみずみずしさや採れたてにしかない土のにおいがして、とってもおいしそうで、料理がしたくなりますね!
毎日の食事を、近所で栽培したものでまかなうサイクルは未来のごはんにとっての通常の姿であってほしいです。

次回はなんと最後になってしまいます!
テーマは、「自分のスタイル」です。お楽しみに!

NYのごはん事情 3 2007年09月26日 09:18

デリ、ベーカリーカフェと続いておりますNYのごはん事情ですが、
今回はちょっと普段の生活から離れたごはん、「ファームレストラン」についてお届けします。
もしかして未来の食卓につながるお話かもしれませんよ!
では、早速覗いてみましょう!

● ファームレストラン
ニューヨーカーの食生活もファットなものから段階的に軽くなりつつあるのではないか。素材にこだわる自然食の店が目についた。「すし」はどこでもレギュラーの地位を得ており、どこのデリにもアタリマエに巻き寿司のパッケージがあった。日本のものとはやや異なり、アヴォガドやクリームチーズが混ざるが、世界的になるというのはそういうことなのだろう。

さて、そんなニューヨーク・グルメの最先端を行くと思われる「ファームレストラン」に出くわした。マンハッタンから150キロほど北に離れたハドソン郡にあるレッドフックという田舎町にある。見渡す限りの畑という雄大な大陸的風景に北海道を思い起こしたが、ここはアメリカ大陸なのだった。

ここ「ZIGIマーケット」では農作物の収穫体験ができる。実はブルーベリーの収穫を目論んでいたのだが、残念なことに時期がやや遅く断念。しかし新鮮な農作物を提供するマーケットとイートインレストランが併設されており、これが見事なイタリアンだった。もちろんオーガニックで、素材へのこだわりはしっかりしており、味付けもシンプル。魚介や肉もあり、アメリカらしく屋外で炭火焼き(バーベキュー)もしてくれる。近い将来、週末はシティーから郊外へ行き、ファームレストランでゆったりとしたブランチと共に新鮮で安全な食品を仕入れることが、新たなニューヨーカースタイルになるに違いない。

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写真左:農家そのままの「ZIGIマーケット」
写真右:のどかで広大な田園風景はカメラに入りきらない

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写真左:採れたて野菜の陳列
写真右:シンプルなサラダやピザはお好み次第

                         【宮崎 一郎/取締役】



日本人の生活が欧米化に進行しているのに対して、NYは健康ブームの一つとして広がった日本食がスタンダードな食べ物になってきている事を感じますね。本来の食物の良さを引き出すごはんが一番おいしいという原点にもどることで、食育にもつながりますね。

さて、第4回目のテーマは「郊外生活」をお届けします!
お楽しみに!