SPグループ
« Main
文字や写真を情報とするサインは、読みやすくてわかりやすいのが当たり前? いえ、そんなこともなさそう。読みにくくても興味をもってもらう方が、印象に残りやすい場合もあるようだ。
代官山のクリエイターズ・ギャラリー&ショップ +Dに、ユニークなアートオブジェが展示された。 1辺90cm程度の正方形に収まる7本の円筒形がくるくると回るオブジェ。 そのオブジェを見ていると、残像現象のように言葉らしき文字が浮かび上がる。 よく見ていないと、何が書かれているかがわからない。つい動体視力の訓練にと、 書かれている文字を読もうとして作品の虜になる。
オブジェの制作者は「ピオリオ/ PioRyo」。 建築、スペース、アート、グラフィックなど、 既存のジャンルにこだわることなく様々なかたちでデザイン活動を展開する 下山肇と高橋綾2名のユニットである。 作品のコンセプトは「おもいやりの言葉を実体化する」。 日本人が当たり前に思っている、また他国語に翻訳できないおもいやりを表す言葉 (「おかげさまで」「どうも」「やんわりと」「いただきます」「ごちそうさま」「それとなく」)を それぞれ、ひらがなとカタカナの文字で表現した作品である。
作品の魅力は、円筒形という立体に平面的な文字がくりぬかれていること。 その円筒形がゆっくりと回転することで、凹文字で表された言葉(思いやり)が 瞬間的に浮かび上がり、心に残る。 ピオリオの作品への思いは“形をもたない「言葉」のはかなさの表現”であるが、 “はかなさ”を追及したからこそ、見る者に意思を呼び起こさせ、コミュニケーションを成り立たせたのである。
「映像はコチラ」
Websiteアドレス: http://hajimeshimoyama.com http://web.mac.com/ryo2design/Site/Welcome.html
【池村明生/取締役】