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TOYKO六本木に誕生した東京ミッドタウン。 六本木ヒルズにも引けを取らない防衛庁跡地の広大なエリアに、鳴り物入りの都市再生街がオープンした。 もちろん、新しい街の創生にあたっては、敷地の至るところにアートが点在する。 アートキュレーターの清水敏男氏がディレクターとして、また元ポンピドー美術館長のジャン=ユベール・マルタンがアドバイザーとなり計画されたアート・プロジェクトである。
街のエントランスにあたるコアスペースには、安田侃の彫刻作品。高層ビルの裏手の広大な芝生には、高須賀昌志のアート遊具。また敷地の端では、フロリアン・クラールのシェル構造の巨大オブジェが、様変わりした都市の風景と対峙するかのように設置される。
さらに建物の中には、空中デッキと一体となった和紙アートや、オフィスエントランスを飾る五十嵐威暢の木質レリーフも配置され、タウンコンセプトの根幹をなす「JAPAN VALUE」をシンボライズする。
全体を振り返ると、アートも景観エレメントも、この「JAPAN VALUE」に少なからず引きづられ、檜町公園の数奇屋風の東屋や、様々な場所で演出される竹や水、花や植栽などがどこかキッチュで、浮いたように見えたのは私だけの印象なのか?
そのなかで一際おもしろかったのは、喫煙できるアート空間、いわゆる「喫煙ルーム」であった。
おしゃれな空間にふさわしい「アートな喫煙ルーム」。 事業者の気の遣いようが表れたこのスペースには、喫煙者をモチーフとするPOPな絵画(イラスト)が壁面や映像で表現され、スマートな灰皿スタンドやインテリア照明とともに、現代建築とマッチングする特別仕様となっていた。
アート・プロジェクトで計画されたアート作品については、“いつもと変わらず”と高をくくっていた私にとってこの「アートな喫煙ルーム」は、アートの可能性を強く感じさせるものであった。 【池村明生/取締役】