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環研のある東京都目黒区には「目黒寄生虫館」という変わった名前の博物館がある。昭和29年に開設した寄生虫分類学の研究所で、全長8.8mのサナダムシの標本を含め、約8万点の標本や文献を収集・保存し、若い人も訪れるマニアックなスポットでもある。最初は気持ち悪がっている見学者も次第に、寄生虫の不思議な世界に引き込まれてしまうらしい。
この5月に発行した環研の本「空間づくりにアートを活かす」のテーマはプラスアート。建築やまちづくりに際してアートを活かす考え方を、事例を持ちながら整理した本である。“ともにつくる”というスタイルにこだわるプラスアートであるからこそ、建築やまちづくりといった芸術や美術と異なるステージにおいて、アートの役割がより活かせると考えた。
いうなれば、プラスアートは“パラサイト”である。人や動物などの生命体に宿る寄生虫や寄生植物のように、持ちつ持たれつの関係を築きながら互いの生命を維持する。プラスアートにおいて、アートの役割が発揮できるステージは大切である。逆にアートの役割が発揮されたステージは輝いている。
このホームページ「カンケン」では、このような良好な関係を築くアートのパラサイト現象を紹介したいと考えている。(池)
「空間づくりにアートを活かす」 (池村明生著、環境計画研究所企画/学芸出版社/2006)