SPグループの気ままに観察日記
SP部門のみんなが見た色んな物、その感想をUPします。展覧会あり、自然あり、遊びあり、建物あり、街で見た変な物あり。一見「何これ?」と思ってもそう言う物こそが後で役に立つのです!

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横浜アートトリエンナーレ探訪 2005年11月30日 13:23

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地元で開催している横浜アートトリエンナーレに小学2年生の娘を連れて見てきた。「アートサーカス」と銘打っているからには、少なからず子どもにとっても楽しいはずと睨みながら、普段から遊びの誘いを無碍に断わる父として名誉挽回する絶好のチャンスと考えた。

最寄りの駅に降りると、まず目に飛び込んできたのは不思議な物体。工事現場の誘導ポールとして使う「三角コーン」でできたチケット売り場である。昨年のKANKEN DININGに来ていただいた曽我部さん率いるみかんぐみが参加して制作した作品。穴から奥を覗くと、お姉さんが「何枚ですか?」と声をかけてくれる。人が中にいるとは知らずビックリしたのは、娘だけではなく私も同じ。

山下公園横のゲートをくぐると、埠頭の突端にある会場へは横浜市営のバスが無料で送迎。そして到着した場所は2つの大きな倉庫を利用したメイン会場。「ここには何があるの?」と娘に質問されながらも、どんな作品があるのか知らない私は「おもしろいもの」としか答えようがない。

スタート時点は映像作品を鑑賞するゾーンが並ぶ。時間をかけながら作品の意図を感じなくてはならないことに、娘は退屈そうであった。私の中で「失敗だったかな?」という言葉が騒ぎだす。いくつかの部屋を覗きながら、娘が興味をもつ映像作品と巡り合う。駅のコンコースや百貨店、夜の商店街や電車の中をまっすぐに歩きながらストリートダンスを繰り返すだけの映像である。映像の中にいる通行人以上に、隣の娘は真剣にそのダンスにみとれていた。

その後は参加型の作品が続く。今や国際的なアーティストとなった奈良美智+grafの「家」や、ヴォルフガンブ・ヴィンダー&ベルトルト・ホルベルトの「光のブランコ」などは、娘を興奮させていたようである。一方、私も娘と興じたKOSUGE 1-16+アトリエ・ワン+ヨココムの「巨大なサッカーゲーム」を、素直に楽しんでいた。

圧巻は、Theゴッドバァーニャと愉快な仲間たちの「愛と格闘の遊牧民」。4人の美しき踊り子たちが不思議なダンスを舞うなか、男が観客とボクシングしながら愛を叫ぶというパフォーマンス。小学2年生の娘にどのように映ったか定かではないが、軽装な衣装に身をまとい軽快なダンスを繰り広げる美しき踊り子たちに魅了されたのは、私も娘も同様であった。娘の口から最後は、「また来よう」とのコメント。アート国際展としての評価がどうなのかわからないが、ひとまず小学2年生の心をつかむ不思議なイベントであったようである。

今回の立ち上げでは、総合ディレクターとして招聘された磯崎新氏が突如降板するなか、アーティストである川俣正氏があとを引き継ぎ、わずか1年弱の期間で開催までこぎつけた。磯崎氏降板の直前に開催されたシンポジウムに運よく遭遇できた私にとって、このトリエンナーレは興味深い対象であったが、むしろ、何も知らない娘の評価が気になった。横浜市の小学校では、横浜動物園ズーラシアへの遠足が恒例の行事であるが、アートの仕事にかかわる父としては、横浜アートトリエンナーレをコースのひとつに加えてもらいたいと思った次第である。

<池村明生/取締役>