池村明生/取締役 「すみだトリフォニーホール」「日本都市センター会館」「さいたま新都心」「霞城セントラル」のアートプロジェクトから、「霞ヶ関地区サイン整備計画」「ブルー&グリーンプロジェクト広報計画」「環境省新宿御苑100周年プロモーション計画」「JAPAN BRAND展示計画」などのデザインコンサルテーションを担当。現在、東 海大学教養学部芸術学科教授。
昨年12月にこのプログでもお知らせした 千葉市中央公園の下水道工事アートプロジェクト 「ちばなかZOOLAND」が10月2日に開園した。
120tクレーンは見事なキリンに。 軽くて柔らかいブルーのウレタンフォームがキリン柄をかたちづくる。
また、周辺に設置された工事フェンスには、 水と動物をテーマとしたグラフィカルなデザイン、 動物をモチーフとした大学生のオブジェ作品、 近隣小学生の100点の動物イラスト、 そして蔦や水玉模様の電光掲示板の演出から 水と動物の鳴き声をコラージュした環境音の演出まで 様々な人々がかかわり、一つの空間をつくりあげた。
工事現場が“邪魔者”と思われないように 市民の暮らしを守る下水道工事に少しでも興味をもってもらうようにと、 始まったアートプロジェクトを通じて、 『みんなの工事現場』が誕生した。
詳しくは、専用ホームページをご覧ください。 ちばなかZOOLAND http://www.chibanaka-zoo.jp/
【池村明生/取締役】
文字や写真を情報とするサインは、読みやすくてわかりやすいのが当たり前? いえ、そんなこともなさそう。読みにくくても興味をもってもらう方が、印象に残りやすい場合もあるようだ。
代官山のクリエイターズ・ギャラリー&ショップ +Dに、ユニークなアートオブジェが展示された。 1辺90cm程度の正方形に収まる7本の円筒形がくるくると回るオブジェ。 そのオブジェを見ていると、残像現象のように言葉らしき文字が浮かび上がる。 よく見ていないと、何が書かれているかがわからない。つい動体視力の訓練にと、 書かれている文字を読もうとして作品の虜になる。
オブジェの制作者は「ピオリオ/ PioRyo」。 建築、スペース、アート、グラフィックなど、 既存のジャンルにこだわることなく様々なかたちでデザイン活動を展開する 下山肇と高橋綾2名のユニットである。 作品のコンセプトは「おもいやりの言葉を実体化する」。 日本人が当たり前に思っている、また他国語に翻訳できないおもいやりを表す言葉 (「おかげさまで」「どうも」「やんわりと」「いただきます」「ごちそうさま」「それとなく」)を それぞれ、ひらがなとカタカナの文字で表現した作品である。
作品の魅力は、円筒形という立体に平面的な文字がくりぬかれていること。 その円筒形がゆっくりと回転することで、凹文字で表された言葉(思いやり)が 瞬間的に浮かび上がり、心に残る。 ピオリオの作品への思いは“形をもたない「言葉」のはかなさの表現”であるが、 “はかなさ”を追及したからこそ、見る者に意思を呼び起こさせ、コミュニケーションを成り立たせたのである。
「映像はコチラ」
Websiteアドレス: http://hajimeshimoyama.com http://web.mac.com/ryo2design/Site/Welcome.html
都市インフラ整備を目的に街なかに突如出現する工事中の仮囲い。仮囲いの中で行われる工事作業に際して、外側を通行する一般の人々の安全を確保するための仕切りである。しかしその場所が、市民にとって日々くつろぐ、にぎわいのある公園であったとしたら。 そんな状況を背景に、千葉駅から徒歩数分、商業施設に囲まれ、年中市民向けのイベントが開催される中央公園で下水道工事の計画が予定された。 期間は夏祭りのシーズン直後の秋口から翌年の春ごろまで。駅に向かう通勤通学の導線を遮り、大きな樹木が移設しながら、にぎわいのある場所に高さ約3m、全長約100mの仮囲いが出現する計画であった。 景観配慮として、また市民理解としても気を遣うこの工事に対して、アート表現を通じたプロジェクトがスタートした。 プロジェクトの名称は「ちばなかZOOLAND」。動物園をイメージに、仮囲いの壁面にさまざまな動物たちが現れる。圧巻はブームが20m以上もある大型クレーンをキリンに見立てること。ただの色塗りでごまかすキリンもどきのクレーンは過去あったが、今回はブーム側面にキリンの柄を立体的に取付け、キリンのフォルムを感じさせる、いわば巨大なフィギュアを製作。 さらにこのプロジェクトは、市民生活の基盤をつくる必要な工事でありながらも、一般の人の目に触れられない地下工事を、如何に市民に知ってもらうかを目標とする。プロジェクトではオリジナルのホームページを作成して、公園で開催される各種イベントの情報を発信し、さらに市民対象のイラストキャンペーンなどを予定し、ホームページを通じた工事と市民とのインタラクティブな関係をつくりあげる。 ホームページの正式稼動は1月から。現在は次のURLで予告画面だけがご覧いただけます。 「ちばなかZOOLAND http://www.chibanaka-zoo.jp/」