村井徹/監査役 セイコー株式会社を退職後、経営コンサルタントに携わり、現在、当社の監査役等を務める。
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仕事・忙中閑あり(その19)
今回のテーマは「経営の原点」です。 いくつかある事項の中から、重要視する次の4つに的を絞り解説します。 1. 経営トップが現場感覚をもつ 企業経営は、経営トップ自らが間接情報の管理数値だけに頼って判断せず、自らが現場に足を運び、最前線の現場現状を肌で感じ取り意志決定をすることが不可欠です。三現主義である「現場」「現物」「現実」に基づき、社会、取引先、顧客から何を求められ、期待されているか、そしてどう対応するかといった発想です。このことは組織のあり方として、既存の判断基準、手法、行動原則などの体制を①残す②捨てる③変えるの視点から選別して、新しい組織の仕組みや体制を再構築することにも通じます。 2. 取り組む事業範囲を絞り込む まず、自社が取り組む事業範囲を明確に認識することが先決です。経営トップが事業の現場感覚をもてず、意志決定が下せず、また分かっていない事業を手がけるのでは、成功はおぼつかない限りです。 新規プロジェクトを立ち上げる場合、財務上の見極めとして、経営トップがその可能性を予測し、かつプロジェクト数を厳選しても、不確実性があります。そのためには、外部資金の流入を制限する範囲、すなわち自社でカバーできる現金収支(純利益プラス減価償却費)を目安にします。事業リスクがあるとき、常に最悪の事態を想定しておく心構えです。 3. 従業員と価値観を共有する 企業経営は優れて人間的な営みであり、個々の従業員の力の集積が企業の力です。報酬さえ多ければ従業員は働くかと言えば、そんな単純なものではありません。社会のため、業界のため、自社のために仕事をしている意識があってこそ働きます。この捉え方無くしては、従業員を一致協働して力を結集させることは難しいものです。 個々の従業員がもつ潜在的な知識・知恵には無限の可能性があります。従って経営者はどうやって従業員を動機づけするかが要諦です。そのために従業員と価値観を共有し、企業文化をつくり込む以外には適切な方策はありません。ここでいう企業文化とは、従業員と経営者が同一の考え方で目的に向かって自らの現場に対する判断で、最前の方法を自発的に選択して行動することです。従って従業員の創意工夫と自主性を重んじる風土が形づくられます。企業文化が芽ばえれば、一人ひとりを監督・管理しなくても、人も動き会社も動きます。なお、人事に関しては女性を積極的に採用し戦力化することが、益々重視されます。 4. 営業態様のあり方 営業の態様は取引先(顧客)が直面している問題をどう解決するかの「問題解決力」。そのために総合的にまとめあげる「企画力」。そして双方向で意思疎通を図るコミュニケーション力」の3つが仕事を推進する原動力です。
村井 徹
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ビジネスは、最終顧客に何を満たし、どう喜ばせるかを見出すことにあります。仕事には各自の役割分担が不可欠ですが、事業が大きくなればなるほど、私たちは目前の顔しか見えなくなる落とし穴に陥ります。 仕事をすることは、自分の可能性を探すプロセスであるものの、課題・目標を見失わず実践面で何が必要か、自分ができることは何かを知り、自ら仕事をつくり出しながら成長すれば、課題はさらにチーム、事業体や事業全体へと拡大します。 リーダーとは、仕事の目標をはっきり掲げられる人です。責任ある仕事に挑む、より次元の高い仕事をこなすリーダーに部下はついていきます。仕事のプロは、好き嫌いや得手不得手に拘わらず、責任を背負って立ち向かう人です。 仕事を“こなす”から“つくれる”ステージへの飛躍を期待しています。