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仕事・忙中閑あり(その17) 2007年11月20日 10:29

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仕事・忙中閑あり(その17)

今回のテーマは「事業組織」です。
歴史学や経営学の視点から見ると、成功を収めた組織や制度でも、やがて時代に相応しなくなります。そのために、時代や環境に合わせて変化することは不可欠ですが、過去の成功体験に拘束されては変革はできません。

20世紀型企業の組織形態は、軍隊組織を見倣ったピラミッド型組織で、企業が拡大するにつれて、命令系統は複雑になり機能不全に陥りました。このことは官僚性や硬直性が浮き彫りになったことです。
アメリカのデュポンやGMが多角化を推進するために、ピラミッド型を廃止し、事業部制を導入して発展の原動力になりました。日本では松下電器やキャノンが70年代にこの事業部制を適用し、事業部ごとに独立性の高い組織をつくり、部門ごとの責任を明確にして多角化による事業拡大で成功しました。しかし。90年代に入り、事業部は企業内企業になり、高成績の事業部は利益を上げて自部の発展に資金を投入する一方、赤字部門は事業収縮と共に赤字を垂れ流したり、高成績の事業部を独立させて子会社化する動向が生じました。
上述のピラミッド型に代わったのが、フラット型の組織です。構成員たちの自主的な判断を重視する組織は、万能薬のように唱えられ広く適用されました。
そもそも企業組織論では、共同体型組織から機能型組織へと進化しますが、ドラッカーが指摘したように、“階層化のない組織と、命令(指示)のない組織にはあやふやさがありナンセンス”の名言があり、組織の本質を捉える必要があります。どんな組織であれ、3〜5年経てば制度疲労を起こします。企業も個人も過去の成功体験や慣れたやり方から脱皮するのは難行です。
新しい経営手法は、次々と時代と共に登場し、恰も全ての問題を解決してくれるように錯覚します。そうした経営手法が自社に役立つかどうかは、ケースバイケースです。企業が種々の制度や手法と、どうつきあうか、また時代と環境と共にどう変えていくかは、永遠に難しく、正解がないテーマです。しかし組織形態がどうあれ、そこに弊害が生じた場合、うち破る変革・改革のために全社的レベルで横断的に貫くテーマを抽出して、組織の垣根を乗り切るしかありません。つまり自分にとって直接関係のない事柄でも、皆んなで知恵を出し合う企業風土のつくりこみであり、このことが部分最適から全体最適への変革です。

要約すれば、組織には協働員が協同行動をとるためにコミュニケーションで共有する枠組みづくりです。そこには規律性、持続性、連帯性と適応性が必須です。また組織は構成員の判断や行動のために規範・ルール・習慣やマニュアルが具備されます。そして組織の二大機能とは、(1)安全性を保つこと、(2)柔軟性を保つことに集約され、このバランスが極意です。
企業とは、市場環境の変化に伴って、それに即応するために、新しいことを取り続けていく“変身力”があるかどうかで問われていることを銘記しておきたいものです。

村井 徹


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