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仕事・忙中閑あり(その13) 2007年07月20日 12:54

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仕事・忙中閑あり(その13)

20年前に米国のヴァーガスが非言語コミュニケーションを唱え、マレービアンが実験した結果、人が他人から受けとる情報の割合は、(1)見た目、身だしなみ、仕草、表情が55%(2)声の質(高・低)・大きさ・テンポ38%(3)話す言葉の内容7%と発表しました。一般的にコミュニケーションはその目的が情報を相手に伝えて、相手を自分の希望する方向に動かすために、言葉が主役と思われますが意外なデータでした。今回のテーマはこの「非言語コミュニケーション」について代表的な4項目を抽出して考察します。

1. 仕草・身ぶり
これは無言の言語であり、無意識の伝承文化として社会に共通性があります。
(1)あいづち
私たちは人の話を聞くとき、あいづちを打ちます。これは論理と感情を区別しているからです。対話上のあいづちやうなづきは感情に基づく社会的な表現です。つまり話し手は聞き手に受容され、活気づきます。
(2)へだたり
この言葉は対人心理を表わします。距離による人間関係や心理がこの語に秘められています。私たちは最初だけこのへだたりを表わし、なれ親しむと懐に入って下位者が上位者の懐刀になります。また日本人は欧米人の握手や抱擁になれなれしさを感じますが、親愛の表現としていきなり握手しますが、その後は相手と距離を採ります。これは日本人のなれなれしさと順番が逆です。西洋では親愛・友愛が社会のタテマエですが、ホンネでは人と距離を保ちます。
(3)同調への意志表示
“そうですね”“なるほど”で口火を切るこの表現は論理的には意味をなさないものの、気分として何かの含みがあります。私たちは同調への指向が強く、発言する前に予め相手に同調を示します。
余談乍ら、一般的に男は嘘をつくとき、目をそらしやましい気持ちが目に表われます。女は相手をじっと見つめて取繕おうとします。また男より女の方が勘が鋭く、男の嘘を見破るのに長けています。

2. アイコンタクト
コミュニケーション時に目を見て話します。社会生活では二者間の会話で通常は30〜60%が一般的ですが、50%を超えれば相当親密な関係です。しかし両者の目が合っている時間は、そのうち10%〜30%でこの程度が目を見て話す状態です。また連続して目と目が合う時間は1・2秒程度でしょう。(恋人たちは長く見合いますが、これは恋の病です)そして一般には女の方がアイ・コンタクトの時間は長めで、自分が話しているときより、聞いているときの方が相手を見ている時間が長いようです。

3. 間の置き方
間とは話しかけるタイミングのことです。すなわち相手の呼吸に合わせるセンスです。1間置くとはゆっくり息をする時間に相当します。喋り上手とは、この間のとり方が良いことです。話芸の徳川夢声や古典落語の師匠たちは秀でた人たちです。現代流に言えば、年配者が多いときは間を長く、若者が多いときは間を短くするのが相応しいでしょう。

4. 沈黙
沈黙とは相手が話し出すのを待っている姿勢ですが、何んの情報も伝えません。しかしこの時間が通じ合えるきっかけをつくります。
現代社会では、より多くの情報を、より早く伝えることが求められるものの、何も伝えない最も効率の悪い沈黙の中に心がかよい合う強い伝達があります。部下が失敗したとき、拒絶反応を示したとき、矢継ぎ早に喋りたい気持ちを押さえて一息つくのも大切でしょう。

村井 徹


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