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時事問題(8)人生に必要なもの 2007年04月15日 15:33

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—人生・仕事に勇気と想像力を—

“どんな目的で毎日働くのか”と質問されれば、一昔前なら“女房子どもを養う”という答が大多数でした。しかし今の若者は、確かに家庭をもてば、責任感も強まり家族が増えればそうだと思うものの、何か漠然とした感がするのではないでしょうか。
今や結婚しても共働きが普通で、女房子どもを養う考えが稀薄になっています。そして男女共、20・30歳代でいつか起業したい仕事観をイメージとして捉えているようです。従って結婚は自分の仕事の選択肢を減らすように思えて、自分の将来にやりたいことがあり、自分の未来のことで手一杯という有様です。つい20年前までのサラリーマン人生のパターンであった“いくつで結婚して、子どもをもって家を建て、課長・部長まで昇進…”といった思いが崩れました。
昨年のホリエモンの“金がすべて”という拝金主義が広い年齢層に支持され、それに憧れを抱いた若年層が多くいました。お金があれば幸せになれるとの思いです。このことはメディアの未来情報に振り回され、そういった見聞きする借り物の具体性のない夢に自分を重ね合わせているからでしょう。自分の力量も知らず夢を追いながら親に寄生し、努力せず不平等を嘆き、世の不条理に挫けてしまいます。現実に対する不満や自分の不甲斐なさが根っこにあり、そこから逃れたいために、空虚な夢をもちます。アフリカや東南アジアの貧しい社会では、幼い子どもまで働かなかったら、飢え死にする世界です。日本では生活するお金はどうにかなっているため、お金で買えない感動、すなわち衣食足りて礼節を知るが、衣食足りてうわべの感動(快)を求めています。

終戦直後にチャップリンの映画「ライムライト」の中に有名な台詞“人生に必要なものは勇気と想像力と少しのお金”がありました。今回は勇気と想像力に的を絞りこの言葉の意味を探る試みです。

最初に勇気ですが、夢への情熱、その情熱へのたゆまぬ努力と持続です。勇気すなわち気概のある人とは自己実現する人です。自分らしくあること、自分がもっと楽しく感じられることを実行するということです。そこに誇りも芽生え、誇りがあれば心も清められます。人生上常識にとらわれず自分の美学を大事にすれば、嬉しい楽しいという悦びの中に自己実現のネタがあります。自分の快と周りの人の快を大事にすることは、自分の美学を形成すると同義語です。寝食を忘れて忘我の境地になったとき、もっとも自分らしくなります。
企業が発展するために経営資源に先行投資があるように、人生にも先行投資があります。このことが5・10年後に、自分を信じた者だけが、能力は試練にさらされれば、また刺激を与えれば伸びます。厄年には2つの相反する意味があり、厄がつく年だから健康・運勢に気をつけなければならないと、いい役がつく年、つまり過去の努力が実り多い年という意もあります。人生には“棚からぼた餅”はなく努力した分しか実りません。チャレンジャーであり続ける自分に誇りがあれば、たとえ夢が実現しなくても人生は楽しいものです。当コラム2で指摘しました判断・決断力は決意に支えられます。それは一歩を踏みだす勇気です。物ごとを思い切って行うことを“果断”といいますが、その道筋に3つあります。それは①正義、②知恵、③勇気です。上質の果断は①②③の相関と釣り合いです。

次に想像力に移れば、実際に経験していないことを、こうではないかと推量・見当する意です。物ごとのイメージを心に浮かべ構想力とほぼ同意語です。従って想像力を高めるには、眼前の錯雑した事象の中から、事の大小を知る観察力、注意力を学び、次に分析・判断といった推理力を基に涵養します。人間の幅を広げるため読書が最適です。本好きな人は若くても話していると深みみたいなものが身につき、仕事上でも有効です。このことは読み方によって心に弾みをもたらし、自分の眼で考えられるからです。

折角、大学を卒業しても自分が何をやりたいかも分からず、何に興味をもっているのかも分からない、自分のことなのに快の気持がわからない…といった現代気質があります。一方、人生を楽しんでいる大人もいなくなっています。仕事に誇りもなく、家を建てても人生を楽しまず、遊びも通り一遍です。遊びは娯楽、休養、レクリエーションを意味するだけでなく、非合理的な衝動全般を包含します。自分の個性、美学で自分らしい方法で人生を楽しみ充実感をえることに、その醍醐味があります。また新しいアイデアに結びつく情報やビジネスで勝負強さに磨きがかかるカンも得られます。現代は形は満たされても、心が満たされていないようです。サラリーマンという言葉は給料をもらう人という意があり、これからはビジネスマン(ウーマン)・仕事をする人が相応しいとの思いです。
余談乍ら、男性は知恵と勇気を獲得して、自己実現を目指し悦を知る、そしてその悦びが女性を愛する原動力になる。知恵と勇気のある男性なら、女性は安心と安息を受容できましょう。

村井 徹

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仕事・忙中閑あり(その10) 2007年04月13日 17:24

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仕事・忙中閑あり(その10)

今回のテーマは「人を動かす力とは何か」です。

組織では仕事の面と人の面とに大別して考えます。仕事の面とは、売上増大、コスト低下、顧客満足…であり、人の面とは、組織内及び外注の人々と互いに働く信頼関係の維持・高揚です。この両面がバランスがとれるよう努めるのがリーダーの役割です。

仕事の面で業績が伸びれば、皆が自信を持ち動機づけもでてくるし、人の面でも人材育成がうまくいき、皆の力が付いてくると、業績もさらに上がっていきます。その一方、部下が上司に対して不信感を持つと、働き方にも悪影響が出てきて業績を悪化させ、また業績が悪いと空気が暗くなり動機づけも低下し、それが業績を悪くするという悪循環に陥ります。従って良い会社にするためには、両面について上司は細心の注意を払い、バランスを保つよう心構える必要があります。ここでのポイントはどうしても仕事に偏りすぎ、人が後廻しになる傾向が出やすいことです。仕事の面は結果が数字で現われますが、人に関することは定量化しにくいものです。従って人のことは何かが起る、あるいは起る徴候があったときにしか考えなくなる危険をはらんでいます。日頃、人の面により多くの力を注ぐくらいの心得がリーダー以上の職位に必要です。

・ 具体的にどうすればよいか。

ひとり1人が明るい職場づくりを心構けることに尽きるようです。朝、大きな声で挨拶する。軽い冗談が交る。ぼんやりせずリズムに乗って仕事が進んでいる。議論するときは前向きで取組む…などです。
また個人別の仕事の進捗はどうか。個人的に悩んでいることはないか。バックアップを必要としないか。…人の扱いに熟知すれば、何かあった場合、相手を見ただけでピンとくるはずです。

リーダーにとって、重要なことの1つに、人に対する包容力が大きいか、小さいかがあります。広い心を持ち自分の性格や個人的な好みによって人を差別することなく、大きく包み込む力です。生来、人の選り好みをすることなくどんな人でも受け入れ、癖を持つ人に対しても好き嫌いの情が殆どない人もいれば、選り好みが激しくあるタイプの人とは反りが合わず冷遇したりする人もいます。

人情として、特定の人を好きになるものの、それを仕事のことまで拡張して持ち込むのは、プロとして望ましくありません。これは度量の問題で部下の一部に不幸をもたらし、職場にとってもマイナスです。私の座右の銘に“泰然自若”がありますが、怒りは敵であり、人としての懐の深さが自分の味方であり、何が起こっても動揺せず、あるがままに受け入れてからものごとに対処する考えです。

最後に、“使われ上手”について記述します。使われ上手とは、上司が何を望んでいるかを忖度して先回りして動くことで、指示される前に準備して言われたら直ちに実行することを意味します。この資質は社会人として生きていく必要な要件で、若いうちから身につけ部下をもつ立場になれば、そのように指導した方が望ましいでしょう。またこのことは報告上手にも通じます。仕事で岐路に立ったとき、自分の意見を踏まえて上司の判断を仰ぐと、上司は状況把握とともに部下の意見も聞けます。使われ上手は、上司が何を求めているかを理解した上で報告でき、部下に対する指導も合わせて上手になります。

村井 徹


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