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仕事・忙中閑あり(その9) 2007年03月09日 17:19

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仕事・忙中閑あり(その9)

今回のテーマは「人材育成」です。

入社基準は本人の能力(潜在も含む)にあって成果ではなく、入社後は成果主義が一般的になりました。すなわち企業の人材評価基準が欧米と同様に成果(実績)に偏る傾向になっています。

人材育成の観点からみれば、“成果は報酬で、能力にはチャンスを提供する”ということが徹底しているかどうかにあります。従って過去の成果だけに捉われない、潜在能力を見極める上司の術が必要になります。一方、経営トップ層に必須な能力には、会社全体をとりまとめるリーダーシップや企画・計画立案力を始め、種々の行動を達成する能力であり、当然乍ら、従業員に対する成果・業績に見合う能力とは異なります。また経営トップ層に必須な潜在能力の有無は、従業員の成果・業績に対する評価以上に難しいのも事実です。上場企業の幹部養成方法は、年功型昇進方式ともいえる係長→課長→部長→事業部長といった昇進コースを経て選出してきた歴史があり、バブル崩壊以降、一部の上場企業では選別研修、特別プロジェクトへの参加、グループ会社での経営運営の体験などを実行しています。

ここで戦後の主な雇用の流れを捉えると、日本企業は官僚機構と同じ階層構造による上意下達の組織づくりを進め、求められた人材とは、一定の知識と技術・技能をもった均質タイプの人々であり、突出した個性と能力をもつ人は組織を乱す人として排除されました。しかし今や時代は変わり、製造業にみるように大量生産品の製造拠点は、中国やアジア諸国に移行し、代わって国内生産は多品種少量生産品の付加価値の高い製品群に特化されました。また製造設備も中・小規模になり、製造自体を外部に委託するアウトソーシングも進行しました。このことは企業の成長にとって重要なことは、設備より商品の企画力・開発力であり、また市場ニーズを捉える感性とスピードが問われる知識集約型産業の時代に入り、いわゆる脱工業化です。ITを中心とするテクノロジーは、市場の争奪をめぐって激しい競争が展開される時代です。この影響下で企業はビジネスモデルの変革を求められ、雇用構造も変貌してきました。

社会経済生産本部の06年調査では、正規社員の割合は6割、非正規社員(契約、派遣、請負、パートタイマー)は4割に達しています。今後の雇用形態について推測すると、次のようになりましょう。

社員は“コア社員”“専門社員”と“契約社員”という3層化が進行します。コア社員とは企業の中核として将来の経営を担うマネジメントを実行できる人材、専門社員とは高度な特定技術と能力をもつプロフェッショナルな人材、そして契約社員とは定型業務に従事する人材です。従って賃金決定は成果主義が主流であるものの、基本的にはどんな仕事や職種であれ、一律の枠内で賃金体系が形づくられて、職種別の賃金体系がより鮮明になるでしょう。この賃金制は同じ業界と比較してどうかという市場価格で決まり、賃金相場が変動することを意味します。特に専門社員の人材に言及すると、得意とする技術や職種が常に時代に求められるものとは限りません。どういう職種が衰退したり、脚光を浴びるかのビジネスモデルは不定です。従って早い時期に自分の進む道を選び、それに必要な技術を磨き、出来るだけ複合する技術を習得して専門分野の拡大が大事です。要は日頃のビジネス活動でも目的意識をもって、必要なスキルを社内外の資源を有効活用することです。人生の活路は自分で拓くしかありません。

村井 徹


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