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仕事・忙中閑あり(その8) 2007年02月09日 17:17

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仕事・忙中閑あり(その8)

前々回に引続き「学習デザインの具体化」をテーマに記述します。

学習の原動力は動機づけにあります。そこに(1)知的好奇心、(2)現実的・現場的な必要性、(3)自尊心という3つの要素から成り立ち、学習目標や内容が変化します。

知的好奇心は内的な動機づけであり、現実的・現場的な必要性は外的な動機づけですが、内的と外的な両面から発した場合、最も強い動機づけになります。例えば、日本人は英語を中学校(最近では小学校から)から大学まで長期に学んでいるにも拘らず、日常会話ですら不得手です。国際交流が進んでいる現在、英語は不可欠になり、こうした状況で英語を学ぶ必要が高い場合、効果的な学習方法は英語を身につけざるをえない状況に自分を置くしかないようです。このことは語学の学習に限らず、技術、経営、法律などの学習も同様です。

私たちは幼時のときには、万物に好奇心をもち、何でも知りたい欲求がありましたが、年齢が重むにつれて好奇心が失われていきます。その理由には小学校から大学まで多くのことを学んでいるものの、学習を楽しむ余裕をもたなかったこと、また問題に対して単に答えを出すにすぎなかったためです。本来の学習とは学べば学ぶほどに新しく学ぼうとする好奇心がふくらみ、学習の継続性が確保されるものでしょう。

次に自尊心ですが、自尊心の定義として1993年、森口教授による「自分を尊敬に値するものへと高めたいと思う心」があります。多くの場合、自尊心は他者から与えられる尊敬だけではなく、自分が自分をどのように評価するかという自己評価を伴い、自分の価値を維持したり、高めたい心理を意味します。自分の内面的な評価基準に照らして許せない行動には“自尊心が許さない”であり、他者の評価から自分が貶められるような結果になると“自尊心が傷つけられる”です。

自尊心には(1)自己愛、(2)他者との比較から優越感、(3)プライド、誇り、自負心の3要素があるようです。

自尊心は生涯にわたって活動を生みだすものの、単なる自己満足に終わる場合もあります。人は自分の行いが社会的に評価され、認められ、初めて他者から尊敬を得て自尊心も成長します。

自尊心を学習への動機づけに役立たせるためには、自己中心的な活動だけではなく、他者への共感性を育て社会的価値を取入れ、自分の行動を律する自己評価基準をつくり出すことも必要です。

最後に科学と芸術に言及すれば、人間の文化的生産活動に科学と芸術があり、この2分野は客観性をもった科学、感性の表現手段としての芸術というように理性と感性で異なると規定される場合が多々見受けられます。しかし科学の分野でも感性が必要であったり、芸術でも理性(ピカソやゴーギャンのように)が必要で、両者には明確な区分がないことを銘記すべきでしょう。

村井 徹


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